iTELAS COLUMN

会議の記録をAIに任せる前に、決めておきたいこと

AIで議事録は速く作れても、読まれず進まない記録では意味がありません。あとで動ける記録にするために人が決めることを整理しました。

2026年10月1日

会議や打ち合わせのあと、議事録づくりに時間を取られている方は多いのではないでしょうか。最近は、録音した会話をAIが文字にし、要点までまとめてくれる道具が身近になりました。「これで議事録の手間がなくなる」と期待される一方で、使い始めてから「記録はあるのに、結局だれも読んでいない」「決まったはずのことが進んでいない」という声も耳にします。

AIが記録を速く、きれいに整えてくれるのは確かです。ただ、会議の記録が本当に役に立つかどうかは、AIの性能よりも、人が何を残したいのかを決めているかどうかにかかっています。今回は、会議の記録をAIに手伝ってもらう前に、決めておきたいことを整理します。

記録の目的は「あとで動けること」

議事録の目的は、会議の様子を正確に再現することではありません。会議のあと、参加した人も参加していない人も、次に何をすればよいかが分かることです。

AIに「会議をまとめて」とだけ頼むと、話された内容が順番に、まんべんなく並んだ文章ができあがりがちです。読みやすくはあっても、「結局どうなったのか」がすぐには見えません。そこで、記録に必ず入れる項目を先に決めておくことをおすすめします。

  • 決まったこと
  • まだ決まっていないこと、持ち帰りになったこと
  • だれが、いつまでに、何をするか

この三つを軸に「この形でまとめてください」とAIに伝えるだけで、記録は「読むもの」から「動くための道具」に変わります。

「決まったこと」を決めるのは人です

会話の中では、「それでいきましょう」「一度検討します」「たぶん大丈夫だと思います」といった言葉が入り混じります。AIはこうした言い回しを手がかりにまとめますが、その場の空気や、言葉にされなかった迷いまでは読み取れません。「検討します」が前向きな返事なのか、やんわりとした見送りなのかは、その場にいた人でなければ判断が難しいものです。

だからこそ、AIがまとめた記録は、会議の最後か直後に、参加者の誰かが目を通して確かめる流れを決めておくと安心です。「決まったこと」の欄だけでも人が確認すれば、行き違いの多くは防げます。AIに下書きを任せ、判断は人が引き受ける。この分担が、記録を信頼できるものにします。

また、話した内容を記録に残す以上、参加者への配慮も欠かせません。録音する場合はその旨を事前に伝え、了解を得てから始めることが基本です。社外の方との打ち合わせや、個人に関わる話題を含む会議では、「そもそもこの会話をAIの道具で処理してよいのか」を一度立ち止まって考えることも大切です。迷ったときは、社内の取り決めを確認したり、扱い方そのものをAIに相談しながら整理したりすることもできます。

記録を「次の会議」につなげる

記録は、作って終わりにしないことで価値が出ます。次の会議の冒頭で、前回の「だれが、いつまでに、何をするか」を一緒に振り返るだけで、会議のたびに同じ話を繰り返すことが減っていきます。

AIは、過去の記録から未完了の項目を拾い出したり、「前回持ち帰りになった件」を一覧にしたりする作業も得意です。記録の形がそろっていれば、こうした手伝いも頼みやすくなります。一度にすべてを整える必要はありません。まずは定例の会議ひとつで、三つの項目を決めて試してみるところから始めてみてください。

おわりに

AIは、会議の記録にかかる手間を大きく減らしてくれる心強い存在です。けれども、その会議で何を大切にし、だれに何を届けたいのかを決めるのは、そこにいる人たちです。

iTELASは「人を想う心が、AIを価値に変える。」を大切にしています。記録を読む人、次に動く人のことを想って形を決めれば、AIはその想いを速く、確かに形にしてくれます。会議の記録や社内の情報共有の進め方でお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

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